開発者インタビュー

ローコード開発で女性エンジニアとして躍進。アプリを作って業務効率化ができる楽しさを語る

IT を活用したシステム開発をはじめ、Web 集客やブランディング、イベントのプロデュースなど、オンライン・オフラインを問わずさまざまな方法で顧客の支援を行なっている iro-dama 株式会社。同社で活躍する田中さんに、エンジニアとしてキャリアを築くようになったきっかけや、アプリ開発という仕事の魅力について、お話をうかがいました。

エンジニアの技術と過去の経験を、ともに活かして業務効率化

多岐にわたる iro-dama の業務の中で、自社オリジナルシステムの開発チームで開発部長を務める田中さん。
お客様の業務効率化を実現するために、エンジニアとして活躍しています。
「介護事業者、アパレル系の製造会社など、iro-dama のお客様はいろいろな業界にいらっしゃいますが、 私たちはシステムを活用してさまざまなお悩み解決のお手伝いをしています。」

IT を活用した顧客支援をするうえでの考えを、田中さんはこう語ります。
「開発エンジニアとしての技術力はもちろん重要ですが、それに加えて、『お客様のお悩みに寄り添うための経験値』が大切だと感じています。例えば、私は加工食品の原料買い付けのお仕事の経験があるのですが、そのときの経験が、アパレル系製造会社さまのシステムを作る際に役に立っています。『棚卸は大変だからコード管理できるようにしたい』とか、『商品の在庫年齢がわかるようにしたい』など、お客様に近い経験をキーにして考えると、課題が具体的に見えてくるんです。」

このように「現場の課題意識をしっかりと汲み上げる」というところに、 iro-dama の強みである、「かゆいところに手が届く業務効率化」の秘訣があるのかもしれません。
介護事業者向けソフト「 HITOHANA 」など

iro-dama が開発した介護事業者向けシステム「HITOHANA」(https://iro-dama.co.jp/hitohana/)より

学びへの強い情熱を受け止めてくれる FileMaker

前職では、Excel で業務改善のためのマクロを組んだり、基幹システムの RPA (ロボティック・プロセス・オートメーション)に取り組んでみたりと、FileMaker に出会う前から業務効率の向上やシステム化による作業短縮について強い興味があったという田中さん。モチベーションは、「不便だったことを解決できる」ところにあるといいます。
「システム開発をしていて一番テンションが上がるのは、やはり課題を解決できたときですね。どんなに小さな悩みであっても、それを改善できたとき。そして、私が改善したことで、誰かの仕事が少しでも楽にできたと感じられるときに、喜びや充実感を感じます。例えば、介護業界のお仕事でシステム化をおこなったときに、『これまで 2 時間かかってた作業が 30 分でできるようになったよ』と、お客様に喜んでもらえたときは、とても嬉しかったです。クールで美しいシステムを作れた時点で自分としては十分嬉しいのですが、お客様に評価していただけると、思わぬギフトが届いたようで、さらに楽しい気持ちになります。」

「 Excel と違う FileMaker の利点の一つは、マスタ情報を持てるところです。どんな業務でも顧客情報や製品情報などマスタが必要ですが、Excel で同じことをしようとすると、ものすごく複雑で難解になる。FileMaker を使い始めて、あんなに大変だったことが、こんなに簡単にできるのか!と感動しました。
私の場合は、 FileMaker に興味を持って、ゼロから勉強を始めて、ものの 2 か月ほどで『そこそこ動くアプリを開発できる』レベルにまで到達できました。」
と田中さんが言うように、ローコードでのアプリ開発ができる FileMaker は、浮かんだアイデアを形にして、楽しみながら技術を身につけていくのに最適なプラットフォームと言えます。

また田中さんは、FileMaker の魅力を車に例えて説明してくれました。
「FileMaker は、車でいうと 1 つの小さなネジを作るところから、すべての部品を組み立て 1 台の車を完成させるまでの工程を一人で行うことができるんです。製造だけでなく、販売までできてしまうイメージです。こんなプラットフォームは他にはありませんよね。FileMaker に助けてもらうと、アプリ開発の全部の工程を一人でこなすことができるので、浮かんだアイデアをすぐ形にして、スマホやタブレットで動くものとして確かめられるんです。」

はじめは Claris の公式テキストから FileMaker を学び始めた田中さんですが、理解を深めていくにつれて、中級セミナーやユーザ会にも足を運ぶように。勉強中に浮かんだ疑問を解消するために、休憩時間中も講師を質問攻めにするなど、田中さんの学びへの熱意はとても高いものでした。
今では、ご自身で介護業界に特化したユーザ会を主催するほか、『 Claris Engage Japan 2021 』といったイベントにも登壇するようになりました。システム化にかける情熱の強さが、彼女のエンジニアとしての高い実力を担保しています。

要介護度の変動に応じて、関連するデータもスムーズに変更される仕様となっている

他企業との協業で、さらなる高みへ

「コミュニケーションが得意な人ほど、 FileMaker に触って可能性を感じてほしいですね。 FileMaker はアプリ開発の全ての工程を一人でできるソフトなので、お客様への営業活動もできるようになれば、ご提案の段階から携わることができるんです。ためらわず、グイグイと積極的に行動できるなら、開発に必要な情報をコミュニティから引っ張ってこられますし、 FileMaker のポテンシャルを存分に引き出せると思います。」

FileMaker には各種テキストや YouTube 動画などの教材、セミナーなど、スキルを身につける手助けになる道具がたくさん揃っています。協力的で活発なコミュニティという土台もあり、行動した分だけ疑問の答えを受け取ることができます。アプリ開発の全ての工程に関与できるからこそ、好奇心をもって学ぶ人にはとても楽しい、と田中さんは言います。

「これまでのアプリ開発で得た経験と技術力を活かして、今後は他の会社さまとの協業も視野に入れています。 iro-dama や私自身の持つ強みと、協業先の強みとがうまく噛み合えば、さらにすばらしい成果が出せるんじゃないかなと思います。今できていないことを、これからできるようになると思うと、とても楽しみです。」

田中さんは2021 年 11 月 10 日(水)に行われたオンラインイベント「 Claris Engage Japan 2021 」に登壇されました。

田中さんによるセッションの録画が公開されておりますので、以下のリンクをクリックしてぜひ、ご覧ください。

2 年前に一目惚れ。ど素人だった私が Claris FileMaker と共に歩んだ軌跡

【編集後記】

現場の声をよく聞いて、寄り添うことで、お客様に合った業務効率化を提案している iro-dama 株式会社。エンジニアの田中さんが持つ強い好奇心と、技術習得への燃えるような情熱は、まるで同社のひたむきな姿勢を象徴するようで非常に印象深いものでした。田中さんが熱意を持って語ってくれたお話によって、 FileMaker の魅力と潜在能力の高さ、そして、懐の深さを改めて確認した次第です。