事例

大阪枚方霊苑 - 型にはまった高額なシステムより柔軟なシステムで大満足し、コスト削減にも成功!

約 20,000 基ものお墓を管理している関西で一番の歴史と規模を誇る大阪枚方霊苑は、人が帳面で管理しきれない情報を長期保存するためにシステム化を実現。維持管理する工夫をどのようにしているのだろうか。


お墓の繊細で複雑な情報管理は、

限られた時間で人が完璧にこなすには限界がある。

20,000 世帯もの不動産・建物・住人の管理となると一つの地方都市のシステムといえるのではないだろうか? 

不動産にあたる情報管理は地区・区画・追番・面積。建物にあたる情報管理は墓石と所有者、住人にあたる情報管理は、個人名・戒名・俗名・埋葬区分・埋葬日。そのほかに、回忌供養などの法事や納骨の時期、後継者の情報など家族に関わる繊細な項目の管理も行い、永代供養となれば永久に情報を保管しなければならない。

現実の世界と違い、1 つのお墓に複数人が入ることが基本となるため、お墓の数ではなく個人に紐付けて一人ひとりの情報を管理する。

まさに地方都市の行政システムに匹敵するものである。

大阪枚方霊苑において特に課題となっていたのは、維持管理費の請求手続き。

行政と違って何人もの事務員が採用されているわけではない。

職員 1 人で対応するには桁違いな作業量となることから、請求台帳への記載忘れや請求漏れも多々発生していた。

お客様から「うちのお墓どこにありますか?」と何年も経ってから連絡があり、初めて台帳漏れに気がつくこともあったそうだ。

さらに複雑なのは、”個人”と”故人”の管理である。家族によっては姓がかわり、違う姓での検索はもちろんのこと、振込名も違うので銀行口座情報の消込データも特殊になる。

「請求の仕事だけだったらまだしも、お葬式、納骨式、法事やその他事務作業も毎日の業務としてあり、これらを現在は 2 人でこなしています。請求は大切な仕事だとはわかっているのですが、どうしても時間は限られてしまうため、もう人ではなく機械に頼るべきだと思いました。」

そう語るのは大阪枚方霊苑副住職の篠原一公さん。この課題を解決するためにシステム開発をスタートさせた。

実際に過去に大手のシステム開発会社に数億円の費用を支払い開発をしたのだが、柔軟性がなくシステム改修に驚くほどの改修費用と時間がかかってしまったこともあり、株式会社バルーンヘルプによって FileMaker プラットフォームに刷新された。

今回のシステム開発にかかった期間は約 4 年。これは、担当者が業務の合間をぬって時間を作りながら、膨大でかつ細かく繊細な情報の整理と開発者への説明のための期間がほとんどだった。

家族構成・親戚・埋葬情報・霊地情報(墓地墓石管理)・支払管理など、宗教法人ならではの特別な管理方法が反映された画面設計となっている。

終点のない開発と管理… 生 をつなぐ。

「株式会社バルーンヘルプとお付き合いをして現在 10 年程になります。その間、システム担当者が 3 人くらい交代して、今は粥川さんに担当してもらっていますが、本当に一生懸命で信頼しています。

過去のことをとやかく言いたくはないですが、他のシステム会社で難しいことをお願いすると、それは厳しいですね…って逃げて難しいことを相手に伝えて諦めさせる人が多い。

営業担当者って契約は続けたいけど、難しいことは嫌だという人が多いと思います。

でも、バルーンヘルプの担当者の方たちは、みんな一生懸命で親切。困っていることをちゃんと聞いてなんとか実現してくれる。

我々住職の立場で霊苑管理の仕事をしていると “今"だけではない。

霊苑を利用する人に少しでも喜んでもらう為に誠意を持って対応することが必要です。

そのためにはシステムを作る人とも誠意ある仕事がしたい。」

宗教法人 霊峯山 聖法寺 大阪枚方霊苑 副住職 篠原 一公さん(右)と、株式会社バルーンヘルプ 粥川 真帆さん(左)

 「 いまだに手作業だったらもう身動きできなくなっていたと思います。そのくらい本当に業務改善ができました。

特にバルーンヘルプの方は、小さな要望からどうするのがよいかわからない困ったことに対して解決策を提案してくれるので本当に助かっています。業務の流れが変わった際の細かなメンテナンスや、機能変更後のアフターフォローも行ってくれる。

システムに詳しくなくてもわかりやすく、誰でも使える形にしてくれるので安心して本業に専念ができるようになりましたね。」

最近では、3 年に 1 回の管理費請求を毎年 4 月の年間請求に変更し、コンビニでも 24 時間支払いができるように切り替えた。

理由は、3 年に一度の連絡だとその間に引っ越しや連絡先の変更などで音信不通になる方も多くなったからである。 

その裏方では、4 月に請求をあわせるための日割り精算、合算、消込、帳票の作成など複数の追加システムが稼働している。


情報を次世代へつなげるシステムをつくり続ける。

「台帳をシステム化した当初の目的は請求漏れなどのヒューマンエラーを防ぐためだったのですが、今では台帳本来の役割である家族の大切な情報を次の世代へつなげるためのものに変わってきました。

お孫さんがお墓参りで訪れた時に、故人がどのような方だったのか聞かれることも多いんです。

その時に生前の人となりなど、ご家族も知らない歴史を伝えることができる。

情報を守り未来に残していけるシステムとバルーンヘルプを選んで良かったと思っています。」 


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