お知らせ

FileMaker Cloud 2023 まもなくリリース

Claris では、Claris FileMaker の最新バージョン Claris FileMaker 2023 を 2023 年 5 月に リリースいたしました。これに伴い、Claris FileMaker Cloud においても最新のセキュリティアップデートが適用された Claris FileMaker Cloud 2023(バージョン 2.20)が間もなくリリースされる予定です。

FileMaker Cloud 2023(バージョン 2.20)は FileMaker Pro 19.4.2 以降および FileMaker Go 19.4.2 以降と接続の互換性がございます。詳しくは動作環境のナレッジベースをご参照ください。

Claris FileMaker 2023 動作環境
https://support.claris.com/s/answerview?language=ja&anum=000036635

FileMaker Cloud について

FileMaker Cloud は Claris Core と呼ばれるテクノロジーサービス基盤の上に構築されており、統合サービス、コネクタ、Web サービス、セキュアゲートウェイで構成され、高い安全性・可用性・柔軟性を備えたサービスをお客様に提供しています。特にセキュリティにおいては、データベースの暗号化、通信の暗号化、不正アクセスの管理および警告、多要素認証を含むさまざまな保護システムを搭載し、Claris International Inc. が 24 時間 365 日の体制で運用・監視しています。

FileMaker Cloud は 全世界のユーザが Ubuntu Linux 上で動作する同じソフトウェアを利用しており、お客様のデータは以下の AWS データベースサービスを介して保存および処理されています。

  • Amazon Elastic Block Storage (EBS)
  • Amazon Simple Storage Service (S3)
  • Amazon DynamoDB

なお、日本のお客様にご利用いただいている FileMaker Cloud は AWS リージョン「ap-northeast-1」(東京)に構築されています。

セキュリティアップデート、問題点の修正、Ubuntu Linux の更新を含めた製品アップデートは、全て Claris International Inc. が担うため、お客様は安心して FileMaker Cloud をご利用いただけます。

サービスのセキュリティ認証

FileMaker Cloud および Claris Connect については親会社である Apple Inc. のセキュリティ基準に基づいてサービスを提供しており、これらのサービスは、ISO/IEC、SOC2-type2 など文書による証明のみならず、定期的な脆弱性診断を実施しています。

下記のURLにてその情報を公開しています。

[英語]Apple Platform Certifications
[日本語]Appleプラットフォームの認証

[英語]Claris Cloud Service Security
[日本語]Claris クラウドサービス セキュリティ

FileMaker Cloud 2023 で接続できなくなるクライアント

2023 年 5 月 23 日、日本において Claris FileMaker 2023 がリリースされましたが、FileMaker Cloud 2023 のリリースは未定となっていました。これは FileMaker Cloud 2023(バージョン 2.20)が、機能やセキュリティ上の理由により FileMaker Pro 19.4.1 以前や FileMaker Go 19.4.1 以前と接続の互換性を持たないため、お客様が突然業務アプリケーションにアクセスできなくなる事態を防止するための措置でした。

FileMaker 2023 のリリースから時間が経過し、多くのお客様に FileMaker Pro および FileMaker Go のアップグレードをインストールいただいた状況となり、2023 年 8 月 17 日に全世界で FileMaker Cloud 2023(バージョン 2.20)がリリースとなります

なお、FileMaker Cloud 2023 と互換性がないバージョンで接続をされたクライアントでは
[ファイル「ファイル名.fmp12」を開くことができません。ホストでこのバージョンの FileMaker がサポートされていません。]
と表示されます。エラー表示は下記よりご確認頂けます。
https://support.claris.com/s/answerview?language=ja&anum=000038758

この機会に、改めて FileMaker Cloud へのアクセスに使用しているデバイスにインストールされている FileMaker Pro および FileMaker Go のバージョンをご確認ください。

*FileMaker Cloud は 2023 年 7 月現在、2.19.4 が提供されています
Claris FileMaker 19.4 〜 19.6 動作環境

FileMaker Go は App Store から

もし FileMaker Pro 18 を利用されている場合には、FileMaker Pro 19 もしくは FileMaker Pro 2023 のインストーラーとライセンス証明書は、契約管理者から入手してください。

FileMaker Go をお使いの場合には、下記の URL から お手持ちの iOS デバイスにインストールできます。
FileMaker Go 2023 をダウンロード
FileMaker Go 19 をダウンロード

【管理者向け】旧バージョンのユーザにアップグレードを促しましょう

近日中に展開される FileMaker Cloud 2023 に向け、管理者はどのような対応を取り始めるべきでしょうか?

ここでは、FileMaker Cloud 2023 にまだ対応していない FileMaker Pro や FileMaker Go を使っているユーザに向けて、アップグレードを勧めるためのカスタムダイアログを表示するスクリプトの一例を、サンプルファイルを使って説明します。

まずは、以下のリンクからサンプルファイルをダウンロードしてください。

サンプルファイルをダウンロード

このサンプルファイルでは、ユーザがファイルを開くとすぐにアプリケーションのバージョンをチェックする機能が実装されています。

これは「OnFirstWindowOpen」および「Get (アプリケーションバージョン)」の関数を使用して実現しており、特定のバージョン未満の場合にはカスタムダイアログを表示します。

具体的にはサンプルファイル内にある「Open」スクリプトの一部をご確認ください。このスクリプト内で、バージョンが 19.4.2 未満の場合にカスタムダイアログを表示させています。

#############################################
# ( 実際の Open スクリプトのものとは異なります)
# バージョンを確認する
変数を設定 [ $ApplicationVersion ; 値: Get ( アプリケーションバージョン ) ]

変数を設定 [ $URL ; 値: "https://www.claris.com/ja/resources/downloads/" ]
変数を設定 [ $Message ; 値: List ( "現在ご利用中のバージョンは、" & $ApplicationVersion & " です。" ; "FileMaker Cloud には、最新バージョンでの接続をお願いします。" ; "次の URL より、最新バージョンを確認してください。" ; $URL) ]

# バージョンが 19.4.2 に満たない場合は、カスタムダイアログを表示させる。
If [ GetAsNumber ( $ApplicationVersion ) < 19.42 ]
カスタムダイアログを表示 [ "確認" ; $Message ]
End If
#############################################

この「Open」スクリプトは FileMaker のメニューから、「[ファイル] - [ファイルオプション] - [スクリプトトリガ]」と選択し、「OnFirstWindowOpen」で指定しています。

これにより、カスタム App の最初のウィンドウが開かれた直後にアプリケーションのバージョンをチェックし、古いバージョンを使っている場合にはカスタムダイアログが表示されて、ユーザーにアップグレードを勧めることが可能になります。

【管理者向け】バージョン確認 Access.log を確認する

FileMaker Cloud の管理者におかれては、誰がいつどのバージョンでアクセスしているのかを確認したい方もいらっしゃることでしょう。その場合には、FileMaker Cloud Admin Console の Access.log から確認できます。手順は下記のとおりです。

1. https://my.claris.com/ から Claris Customer Console に 登録された Claris ID で アクセスし、[ホスト] 内にある [Admin Console に移動] をクリックします。

2. Admin Console のログ情報から Access.log をダウンロードします。

3. ダウンロードしたら、先述のサンプルファイルに Access.log (ログファイル) をインポートしていただくことで見読性・検索性の高い ユーザインタフェースで対象ユーザを検出することが可能です。

FileMaker Cloud 旧バージョン利用者の検出一覧画面

【アップデート日について】

(1)日本時間 8 月 17 日(木)AM 08:00 〜アップグレードボタンが有効化されます。お客様は手動により アップグレードが可能になります。

(2)日本時間 8 月 18 日(金)AM 00:00 〜 03:00 Auto-Maintenance により インスタンスは再起動され、自動的に FileMaker Cloud 2023 へアップグレードされます。

まもなくアップデートされる FileMaker Cloud 2023 のリリースにより、処理速度の向上や新機能の実装が期待されます。最新の Claris FileMaker プラットフォームが、生産性の向上とみなさまのビジネス改善の一助になれば幸いです。

※この記事は 2023 年 7 月 25 日に公開した記事を更新したものです。