- セールスコンサルタントの生産性が 2 倍に向上
- オーダー時のミスが 20〜30% 削減
- FileMaker を使った見積もり提案で成約率が 10% 向上
- 情報確認作業の効率化で、管理部門は 1 日あたり約 4 時間を節減
ニュージーランドに拠点を置く McKenzie & Willis 社 は、家具、カーテン等の窓装飾、床材などを取り扱うインテリアデザイン会社です。従来は、営業コンサルタントが窓の採寸や見積もり、注文仕様などを 紙ベースで手作業 で記録していました。これは手書きの読みづらさや情報転記ミス、伝達の遅れを招き、業務品質の維持が課題となっていました。
Claris FileMaker を導入し、窓周りインテリア製品をオーダーする際の採寸から製造に至るプロセスをカスタムAppで効率化して、業務を刷新しました。生産性と正確性が飛躍的に高まり、プロセスの自動化により顧客体験も向上。導入直後から事業全体で大きな成果が得られています。
この変革をリードしたのは、McKenzie & Willis のデザインサービスマネージャであるカレン・パワーズ氏と、Claris Platinum パートナー Digital Fusion のエンジニア、ジェームス・カリー氏でした。
家具の小売から、カスタムメイドのインテリアデザイン業務へ
1906 年創業の McKenzie & Willis は、家具小売業から事業をスタートし、インテリアデザインのサービスを総合的に手がける企業へと進化を遂げてきました。カーテンやブラインドなどの窓周り製品を筆頭に、きめ細かなカスタマイズにも対応できる体制を整える同社の強みは、組み合わせやバリエーションの豊富さです。生地の種類は数千種類におよび、そこに裏地、芯地が加わり、さまざまなデザイン展開が存在します。
FileMaker 導入前、セールスコンサルタントは複写式の紙フォームに手書きで記入を行っており、文字が読みにくい、書き間違いがある、情報共有に時間がかかる、内容の更新がしにくい、といった問題が生じていました。ゼネラルマネージャのビル・ウィリス氏は当時を振り返り、「すべて手作業でした。紙ベースで、ミスも多く、非効率。もっと良い方法が必要でした」と語っています。
ウィリス氏は、プロセスの自動化、繰り返しの計算作業、データの収集にテクノロジーを活用したいと考えていました。また、その場で素早く見積もりを作って顧客に提示できれば、売上を増やせるのではないかとも思っていました。
McKenzie & Willis では市販の SaaS 製品も検討しましたが、それらは汎用的で、同社の高い品質基準を維持するために必要なカスタマイズ性と柔軟性を欠いており、自社独自の業務に合わせて設計できるものではなかったと言います。
パワーズ氏は、「私は提供するサービスに強いこだわりがあります。カスタマイズ性の非常に高い我々の現場では、競合よりも優れていると自信を持っています」と話します。このカスタマイズニーズが、McKenzie & Willisをゼロから設計された カスタム App 構築へと導きました。
なぜ Claris FileMaker がカスタムインテリアデザインに最適だったのか?
ウィリス氏が Claris パートナー企業である Digital Fusion 社にコンタクトをとり、同社エンジニアのカリー氏と McKenzie & Willis のパワーズ氏との共同作業がスタートしました。9 年前に始まったこのパートナーシップは現在も継続中で、日々改良と拡張を重ねながらローコードによるカスタム App を進化させています。
McKenzie & Willis が FileMaker を選ぶ決め手になったのは、スピード、信頼性、そして業種に固有の複雑な業務に対応できる柔軟性でした。また、40 年以上の実績を持つローコード開発プラットフォームとして、将来の長期運用にも安心感がありました。
カリー氏は、FileMaker の専門家である一方、カーテンやインテリアデザインの専門知識はゼロでした。そこで、セールスコンサルタントと一緒に現場へ同行し、パワーズ氏と密に連携してテストとフィードバックのサイクルを回しながら、短期間で専門知識を深めました。
パワーズ氏が親しみを込めて“Our Windows App” と呼ぶ カスタム App は、手書きの紙ベースの生地の採寸・計算工程を刷新しました。この App は、さらに多くの業務に対応するためにさらに進化を続けています。
インテリアデザインにとっての Claris FileMaker 導入のメリット
FileMaker で開発したこのカスタム App では、セールスコンサルタントは、採寸からカスタマイズに至る一連の対応をガイダンスに沿って進められます。詳細なデータをもれなく記録できるように設計されているため、正確にオーダーを処理し、顧客の要望に細かく対応することが可能です。寸法、取付方法、生地の方向、レールの種類など、窓周り装具に関わる複雑な要素も、App 内のロジックで正確かつ確実に処理できます。
さらに、この iPad 上で稼働する カスタム App (Claris FileMaker Go) はオフラインモードでも使えるため、通信環境が不安定であっても利用でき、オンライン復帰後はデータをシームレスに同期できます。柔軟性の高さも魅力で、ブラインドやシャッターでも FileMaker を使い、業務プロセスや企業文化に溶け込むカスタム App を開発しています。
パワーズ氏は、カスタム App の成功は、Claris パートナーとの協力によるところが大きいと考えています。そしてこの App について、「業界で 30 年間培ってきた私の知識や経験を iPad アプリにすべて詰め込み、コンサルタントがお客様の家に持っていけるなんて、本当に画期的なことです。私はこのカスタム App が大好きです」と評価しています。
「業界で 30 年間培ってきた自分の知識や経験を、ひとつのシンプルな iPad ツールに全部詰め込むことができ、それをコンサルタントたちがお客様の家に持っていけることは、本当に革新的です」
McKenzie and Willis、デザインサービスマネージャ、カレン・パワーズ氏
Claris FileMaker による業務変革の成果
McKenzie & Willis が FileMaker で開発したカスタム App は、業務の仕組みそのものを変え、見事な成果を生み出しました。今もなお、生産性、正確性、顧客対応において、日々インパクトを与え続けています。
- 生産性が飛躍的に増加:セールスコンサルタントの処理件数は倍増し、これまで数時間を費やしていた事務的な作業が数回のクリック操作で済むようになり、無理なく、より多くの顧客に対応できるようになりました。
- 正確性と効率が向上:データ登録のデジタル化により、ミスが 20〜30% 削減され、製造現場や施工担当者への情報伝達もよりスムーズになりました。
- 顧客の要望に沿った見積を迅速に作成して成約率がアップ:セールスコンサルタントはカスタムの見積を iPad 上で即座に作成できるようになり、成約率が平均で約 10% 上昇しました。
- 顧客体験を強化:テクノロジーを活用した洗練されたプロセスが顧客から高く評価され、業界におけるデジタル変革のリーディングカンパニーとして、McKenzie & Willis の地位を確固たるものにしました。
- シームレスなコミュニケーション:FileMaker のカスタム App によって手書きのメモが一掃され、セールスコンサルタントと本社の間で即時に情報連携ができるようになりました。さらに、各担当者の iPad で案件を共有できるため、教育や業務分担もスムーズに行えます。
- 事務作業の簡略化:iPad から数分でレポートや仕入れ発注書を作成できるようになり、紙ベースの作業を大幅に削減。日常業務の効率化が進みました。
デジタルトランスフォーメーションの継続的な取り組み
このビジネスアプリ は、セールスコンサルタントからのフィードバックや業界のニーズを反映しながら、定期的にアップデートされ進化を続けています。例えば、直近の機能追加では、追加で採寸を行う際に使用できるフィールドが組み込まれ、編集ツールの柔軟性もさらに高まり、日々 FileMaker Go アプリ を使用する約 40 名のセールスコンサルタントに喜ばれています。
こうしたアップデートは、現場に主体性と参画意識を生み出す原動力にもなっています。Digital Fusion のカリー氏は、「セールスコンサルタントの皆さんは、自分の声がきちんと届いていると感じています。彼らのフィードバックがあるからこそ、このカスタム App はどんどん良くなっているんです」と述べています。次のロードマップでは、販売注文とワークシートを照合する自動化機能があり、管理チームが 1 日約 4 時間を節約することが期待されています。
将来的には、家具やクッションといった他の事業領域にも FileMaker のカスタム App を拡張する計画があります。FileMaker の柔軟性と拡張性のおかげで、このカスタム App は McKenzie & Willis と共に進化していくことができるのです。
さらに、AI との連携も視野に入っており、カーテンの仕様をマニュアルと照合して確認したり、窓の写真の上にデザイン案を重ねて表示したりといった活用が想定されています。そうした機能が加われば、正確性も顧客体験も、さらに強化されるでしょう。
Claris FileMaker 導入を検討する企業へのアドバイス
今回のプロジェクトを振り返りウィリス氏は、「このデジタル変革を最初からやり直すとしても、同じ方法を選ぶでしょう」と語っています。FileMaker のカスタム App は、McKenzie & Willis の生産性を飛躍的に高め、業務を効率化し、同社の市場でのポジショニングと顧客からの評価をより揺るぎないものにしました。
こうした成果は確かに素晴らしいものですが、何ら特別なものではありません。業務効率を上げ、ミスを減らし、チームの力を引き出したいと考えるすべての組織が、FileMaker のカスタム Appで同じような成果を達成できます。従来の SaaS のようにコストがかさんだり制約に悩まされたりすることはありません。自分たちの業務フローに合わせてカスタム App をカスタマイズして、拡張性と柔軟性を実現できます。
FileMaker のカスタム App が皆さんの組織をどのように変革できるのか、ご興味はおありですか?ぜひ Claris にお問い合わせください。