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テレワーク時代に有用な、ライティングの技術 - 伝わる文章を書くための図書 4 選

今、テレワークを導入する企業が増えています。メールやチャットツールを用いたテキストコミュニケーションが増えている職場も多いのではないでしょうか。

オフィスであれば、相手の席に行き 5 分話すことで解決できていたようなことでも、離れて仕事をしているがために伝わるまでに時間がかかり、もどかしい思いをすることもあるかもしれません。

テレワークの推進により教育・指導面でも文章の重要性が高まっています。

これまでは、後輩は先輩の仕事を傍で「見て盗む」ことが標準的な OJT でした。教える側が仕事における暗黙知を言語化しなくても、教わる側もなんとなくその企業らしい流儀を身につけることができました。

しかし、テレワークでは、やってみせるという指導方法の難易度がぐっと上がります。教える側は自分の仕事のやり方を言葉にして説明しなければ、伝わりません。

本記事では、テレワークが進むこれからの時代に重要性の高まる「伝わる文章を書く技術」にフォーカスし、 4 冊の図書を紹介します。


①「マジ文章書けないんだけど ~朝日新聞ベテラン校閲記者が教える一生モノの文章術~」

前田安正(著) 株式会社大和書房(出版)

文章を書くこと自体に抵抗感や苦手意識を感じる方に、おすすめしたい 1 冊です。

技術書のような章立てではなく、イラストや具体的な文章例がほどよく差し込まれた、全体的に読み進めやすい構成になっています。就活で ES に悩む大学生「朝嶋すず」が、文章を得意とする「謎のおじさん」から書き方を教わる、というストーリーに沿って進んでいき、読み手は、朝嶋すずと共に謎のおじさんから文章の書き方を順に学んでいくことができます。読みやすい文章の原則からはじまり、自分らしい文章の書き方まで、まさに「一生モノの文章術」がつまっています。


②考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

バーバラ ミント (著), 山崎 康司 (翻訳) 株式会社ダイヤモンド社(出版)

文章を書くとき、何から始めていますか? いきなりパソコンに向かい、文字を打ちはじめていませんか?伝わる文章を書くためには、まず準備が必要です。

本書では、文章を書くための準備について学ぶことができます。

頭の中にある、伝えたいことの正体を発見することからはじまり、趣旨は何か、文章に含めるべき要素は何か、何をどこまで伝えるべきなのかを考えます。

伝えたい事柄をどう捉え、整理し、文章というアウトプットへ落とし込むべきか。書くことを思考する方法論を体系的、論理的に学びたい方に、おすすめしたい 1 冊です。


③技術者のためのテクニカルライティング入門講座

高橋 慈子(著) 株式会社翔泳社(出版)

メールや議事録、マニュアルや報告書など、普段の仕事の中で、文章を書かなければいけない場面は数多く存在します。

マニュアルのように、複数人から参照・利用される文書の場合、正しいことを書くのはもちろんですが、それだけでは十分ではありません。誰が読んでも正しく伝わる文章でなければ、問題を引き起こす要因にもなりかねないからです。

本書は、ビジネス文書作成に主眼を置いて書かれています。目的に応じて、正しく伝えられる。そんな書類をつくる方法を学ぶことができます。

報告書や提案書など文書の種類ごとの注意点もまとめられているため、それぞれの業務に合わせて参照する教科書のように使えます。「ドキュメント作成のためのドキュメント」として機能する 1 冊です。


④論理が伝わる世界標準の書く技術

倉島 保美(著) 株式会社講談社(出版)

どこが重要なのか、また自分にとって必要な内容かどうかが直感的に判断できず、なんとなく読みづらい文書の原因はなんでしょうか。もしかすると、全体のレイアウトが問題を引き起こしているかもしれません。

本書では「パラグラフ・ライティング」という書き方を取り上げています。

パラグラフ・ライティングでは、 1 トピックを 1 パラグラフにまとめ、パラグラフごとレイアウト上で分けて配置します。読み手は文書内のトピック数、各トピックの情報量を視覚的に捉えることができます。

また、 パラグラフの冒頭は要約文からはじめるというルールを持ち、冒頭一文を読めば、そのパラグラフに必要情報が含まれているのかどうか、判断することができます。 

3 冊目でおすすめした「テクニカル・ライティング」同様ビジネス文書作成に有用な書き方を学べます。