開発者インタビュー

テクノロジーへの情熱がキャリアを築く

“業界のユニコーン” を自称するクリス・スナイプさん。自身が受けた教育や、持ち前の粘り強さ、Claris FileMaker という武器を味方にし、黒人女性としてプログラミングの道を華々しく切り開いた経緯をご紹介します。

プログラミングスキルは始まりにすぎなかった

クリス・スナイプさんは、母親の強い影響を受け、幼い頃からプログラミングとテクノロジーに魅せられていました。まだよちよち歩きだった頃に与えられた電気仕掛けのおもちゃでテクノロジーに興味を持ち始めたクリス。次第に、カセットレコーダを分解し緩んだワイヤをハンダづけして直すなど、彼女の探究心は家電の修理に発展していきました。その後はゲームに熱中し、コモドールやアタリなどのゲーム機で熱烈なゲーマーになったことで、ゲーム開発者になりたいと思うようになりました。
「私は 11 歳の時に、家族の誕生日を推測するプログラムを BASIC でコーディングして作って楽しんでいました。私は凄腕のオタクで、8 年生の卒業生総代だったことに誇りを持っています。」

“プロジェクト・アーカイブ”からの推薦

SAT®(標準テスト)で並外れた成績を収めたことで、国立教育機関である「プロジェクト・アーカイブ」によって高等教育を受けるべきであると推薦されたクリスは、15 歳の若さでアイオワ大学から奨学金を全額授与されました。
「高校2年と3年の夏休み 6 週間は、友人の夏休みの過ごし方とは異なり、アイオワ大学のキャンパスで微積分学を学び、大学進学準備コースに参加しました。その後、高校を卒業してからコンピュータ・サイエンスを学ぶためにアイオワへ行ったのです。」

テクノロジーへの情熱の喪失と再燃

クリスはコンピュータ・サイエンスの理学士号を取得しましたが、途中でテクノロジーへの情熱を失いました。大学でのプログラミングの授業は Java ばかりに重点が置かれていて退屈だったので、ゲーム開発者になるのをやめ、シカゴに戻って父親の経営するレストランで働くことにしました。しかし、飲食業界での仕事は彼女の天職ではありませんでした。クリスはすぐにデヴライ大学のケラー経営管理大学院でコーディングの実地研修を受けました。そこでビジネス情報システムの修士号を取得し、プログラミングへの情熱が再燃したのです。

性別を判断できないよう意図的に名前を変更

キャリアの初期の頃から、クリスは「クリシャワナ」という自分の名前を縮めて名乗り始めました。性別が判別できない名前を使用した方が雇用の需要が増え、実力あるプログラマであることを証明するチャンスを得られると考えたからです。
「履歴書を見た私の未来の上司は、シカゴ公立学校に面接に来る私を男だと思ったでしょう。私のようなテクニカルスキルを持った黒人女性を想像する人はいないでしょうから。私は、実技テストで自分の開発知識の深さを証明し、偏見の壁を打ち破って人を驚かせるのが好きなのです。」とクリスは語ります。

Claris FileMakerは、すばらしく画期的!

シカゴ公立学校でデータアナリストとして採用されたクリスは、古色蒼然とした紙ベースのプロセスを刷新して組織のデータのワークフローを改善したいと思いました。インハウスの開発者を紹介されたクリスは、その開発者の熱意と知性を評価して彼女を ”shero”(she+hero: 女性の英雄)と呼んでいました。
「その女性が私に FileMaker を教えてくれたのですが、私はすぐに、FileMaker がすばらしく画期的なものだと気づきました。なぜなら、膨大な時間を節約し、紙のプロセスを排除できるからです。FileMaker を使うことで、記述したスクリプトやレポートを走らせておけば私は休憩が取れたし、学校の出願プロセスを完全に刷新できたのです。」とクリスは説明します。

業界のユニコーン

男性中心の業界において黒人女性として見事な成功を収め、クリスは自分を非常にレアな存在であるユニコーンのようだと感じています。彼女自身の経験を若い女性に語ってほしいという講演依頼は多く、学生たちには伝統的に女性に推奨されてきた専門以外のこと、例えばジャーナリズム、心理学、またはコンピュータサイエンスやその他 IT などの専門を学ぶことを視野に入れるよう語りかけています。
「私が若い女性へ伝えたいのは、ITを積極的に活用し、可能な限りの IT 資格を取得した方が良い、ということです。鉄壁の履歴書を作り上げ、企業があなたを採用せずにはいられなくするのです。」と、クリスは笑いながら語ります。

自分自身に忠実であれ

仕事を通してローコードの技術を磨き、オンラインチュートリアルを活用してデータベースの開発手法に関する知識を深めて自信と経験を得たクリスは、「 Hats of all Trades」という、自身のサイドビジネスの起業に踏み切りました。
「私は、Claris FileMaker での開発技術を身につけたことで、どんな組織でも役に立てるようになったと心から思います。あなたも、一人の女性として自分自身に忠実でありつづけ、テクノロジースキルを熱心に磨き、自分の能力を組織に対して自信を持ってアピールすれば、あなたを雇用する会社にとってこれまでない逸材になることは間違いありません。」とクリスは結びました。
Claris FileMaker でキャリアを構築している女性グループへの参加にご興味がある方、またはメンターをお探しの方は、Women Innovating Together – FileMaker (WITfm) をご参照ください。

そして、もしクリスがあなたの IT 業界でのキャリア構築のきっかけになったなら、彼女のように、多様なFileMaker のオンライン学習教材をご活用ください。
(本記事は 英語掲載記事の翻訳となります)